【苦手克服】嫌いな理由・好きな理由

嫌いには訳がある

 勉強をしていて、嫌いな科目が生じるのは

人情としては、ごく当然なことかも知れません。

好きな科目が生じるよりずっと

嫌いな科目は生じやすい気がします。

 どうしてそういう事が言えるかと言うと

新しい生徒に塾の面接の時に

「好きな科目は?」と聞いた際に

「特にありません」とか

「体育」「音楽」などの実技科目を答える生徒が、結構いるのに対して

「嫌いな科目は?」と聞いた際には

「特にありません」と答える生徒は、ほぼ皆無だからです。

 では、どうして人は嫌いな科目や嫌いな単元が出来てしまうのでしょうか。

 何となく嫌いになるような気もしますが、

実は、嫌いになるのは決して偶然ではありません。

 訳があります。

その訳はもちろん

「よくわからない」からです。

嫌いだからできなくなるのではない

 よく生徒自身が勘違いしていて

「嫌いだからできない」と思っている事がありますが

もちろん逆です。

できないから嫌いになります。

 数学の式の計算が

ほぼ全くわからない中2の生徒がいました。

中1の時にわからないままだったので

中2の時にはもっとわからなくなっていました。

 この生徒に

「騙されたと思って一からやってみよう」という話をして

1年でやる文字式のきまりから一つずつ

ゆっくり丁寧に毎回やり直しとテストをしました。

 最初は嫌で仕方がなく辛そうでしたので

指導の最初10分だけやるようにしていました。

 ところが、少しずつわかり始めると

辛そうな顔は、変わってきました。

 むしろ積極的に

「ここはどうして?」というように質問をするようになり

やがて、間違うと悔しそうな顔をするようになりました。

 最初は間違えても、出来なくて当然という顔でしたが、

「出来ないと悔しい」という逆の状態に変わったのです。

 そのうち、指導時間より早く塾に来るようになりました。

式の計算以外の分野は、そんなに変化はありませんでしたが

式の計算についてだけは、絶大の自信をもつようになりました。

 その結果

前回数学のテストが28点

次の式の計算の数学のテストは72点

劇的な成績上昇を達成しました。

そして、その後その生徒が言った言葉を、私は今でも覚えています。

「だって面白いから、できるの当たり前だよ」

勉強ができるようになる一番の近道

 勉強が嫌いなのも、その結果得点が取れないのも

元はと言えば、「よくわからない」からです。

そして「よくわからない」のに

そのままにしているから

どんどん頭の中で嫌悪感が広がり

その結果手をつけないようになり

得点ができなくなる悪循環に陥ります。

 だとすれば

上記の例のように

最初は辛くても

少量でいいので

「わかる」「面白い」という新しい循環を

作りだしていくことができれば

逆に、少しずつ苦手が快方に向かうと言えるのではないでしょうか。

 ここで重要なのは

「少量でいい」という事です。

嫌な事をたくさんやる事は誰でも辛いのです。

でも、やらなくてはいけない事を

わずか少しずつやっていくなら

苦痛は最小限で済みます。

そして分割して少量にして見つめなおすと

難しいと思っていた事も

実は意外に易しいということが、わかってくるのです。

 勉強が好きになる理由は色々あります。

人それぞれと言ってもいいでしょう。

でも、勉強に関して

嫌いな理由は1つだけです。

「よくわからない」という事です。

だから

「よくわからない」という点を少しでも早く

そして放置して傷を広げないようにして

手当てをしていけば

その嫌いな理由をつぶすことができます。

そうなればしめたもの

嫌いを好きに変えられる日は近いのだと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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