学習能力がない
会話の中で「学習能力がない」という言葉を使うことがあります。
一度間違えたり、失敗したのに再度それを繰り返しているのを見て使う言葉です。
単純に言えば、勉強でも
「学習能力」が完璧につけば
「どんどん勉強ができるようになる」と言えるはずですが
そう簡単にいかないことはご存知の通りです。
なぜかと言えば
「道に凸凹があり転んだ」というような単純な場合とは異なり
勉強の場合には、もっと複雑な要素が絡み合い
ちょっと気をつけただけでは、再度のミスは防止できないことも多いからです。
ただ、その精神には共通するものがあるような気がします。
学習能力が低い原因は2つ
たとえば、道の凸凹で転んだ後に
その間違いを繰り返さないのには、どうしたら良いか考えてみます。
まず絶対に必要な事は
失敗の事実と原因をしっかり覚えておくという事です。
「あの曲がり角の先に道路に凸凹があって、それで転んだ」
「角を回った時に勢いよく進み過ぎだ」
というようなことを覚えておけば
よほどの事がなければ、同じ失敗はしないことでしょう。
ただ、それを何となく覚えておくというだけではいけません。
自分がけがをしてしまったことを後悔して
心から「もう二度とあんなことはごめんだ」と思う事があれば、
本当に同じ失敗はしないのではないかと思います。
逆に言うと
ひどい目に遭わなければ、また失敗するかもしれません。
これをまとめると
同じ失敗を繰り返してしまう=「学習能力が低い」理由は
①失敗の分析を十分にしていない
②悔しさを肝に銘じていない
という事にあるのではないかと思います。
勉強も同じ
勉強の世界でも、何回も何回も同じ過ちを繰り返しているその理由は
これと同じことにあるのではないかと思います。
つまり
①なぜ失敗してしまったのかを十分に分析できていない。
何となく「ああ、間違えたな。気をつけよう」
と言うような気分でとらえてしまい
徹底してその理由を考える事がない。
多くの場合に、これは当てはまる事ではないかと思います。
そして、圧倒的に大きな要素を占めるのは
②間違えたことを「悔しい」と思っていない。
この事ではないかと思います。
テストで良い点数を取れない場合に
成績が割と早期に回復していく生徒の傾向として
「悔しがる」「間違っていないのではないかと言い張る」「こんなはずはないと怒る」
といった反応が見られることがあります。
もちろん、感情的になるのは一時的ですが、
自分は「できるはず」と考えているので
間違いに対して想定外のものとして、大きく動揺することも多いのです。
逆に、伸び悩んでしまう生徒に多いのが
「できないことを隠そうとする」「恥ずかしいと思う」「もう見るのもいや」
こんな意識になってしまっている傾向があるような気がします。
もちろん気持ちはわかります。
ただ、問題なのは
出来ない理由と正面から向き合わないという姿勢が
次へ向けてはプラスにならないということです。
体裁や人の目ではなく
まず「なぜ間違いをしてしまったのか」
そのことだけを真剣に考え
「二度と間違えない方法を考え」
「二度とこんな目に遭わないようにする」
それが、変化をするために重要な事なのだと思います。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。