【学習の精度】計算問題を何度も間違える本当の理由とは?

計算問題を何回やっても間違えてしまう

 小中高を問わず、計算問題の正答率がなかなか上がらない生徒がいます。

また、それほどまでとはいかずとも、

何回も同じようなミスを繰り返す生徒は多いです。

 やり方については、その都度学習をして修正をしていて一応理解できているはずの時期に

なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

 私が、そのような生徒の学習の様子を観察してきてわかったことは、

「学習の精度」が正答を出すレベルに至っていない場合は、ミスを繰り返すことが非常に多くなるということです。

いわゆる「アバウト」な部分

 簡単に言いますと、

いわゆる「アバウト」な部分が多すぎて、ミスを繰り返しているという事です。

 たとえば

ある数を3分の2で割るという場合、その逆数である2分の3をかけるという作業をします。

小学校のドリルの計算ではできていたのに

これが中学校の正負の計算になると、途端におかしな解答を出してしまいます。

ある数がー2ならこれに2分の3をかけると、約分出来て答えがー3になります。整数で答えが出るので、これは正答率が高いのですが

ある数がー3に変わっただけで、正答率が落ちたりします。

「正負の数には分数の答えはあまり出てこない」という先入観を、なぜか持ってしまっていることが多く

約分できないだけで途中で逆数をかけるのが間違っていると思って3分の2をそのままかけたり、正答である-2分の9という数字に自信が持てず、-9と書いてしまう生徒さえいるのです。

 これは、もちろん一例ですが

おそらく学習(学問)というものが、論理的な考えの流れとして成り立っているという事を

よく分かっていないために起こる現象だと思います。

 「適当に数字を組み合わせていけば答えになる」という感じの、

まさに「アバウト」な感覚がミスを招いていると言えます。

正しいやり方を適用すれば正答率は100%

 こういうミスを繰り返している生徒は

「なぜ間違えたのか」について、具体的なやり方は確認しますが

多くの場合

「どうして自分がそういう思考をしてしまったか」について

いつまで経っても気づくことがありません。

実際に生徒に、

「どうしてこうやったら答えが出ると思ったの?」と聞くと

ほぼすべての生徒が

「何となく、こうじゃないかなと思った」という回答をします。

そして、「習ったやり方をどうしてやらないか」について確認すると

その理由については、答えることができません。

しっかりとした理由があるわけではないからです。

 そうなると問題は、

「学習というものについての考え方」自体にあるという事になるかも知れません。

「エイッ」という感じで適当にやれば「当たる」という感覚

そういうものを持ってしまっている生徒が多い気がします。

 語弊を恐れずに言えば

この問題の根源は小学校で行っている「ドリル的学習」にあるように思います。

とにかくパターンを覚え込んで正答を出していくことを良しとするやり方の学習は 

メリットも多いのですが

 生徒のタイプによっては、緻密に考えて解答することを阻む要因となっていることがある気がします。

 だから「ミスがいつまでもなくならない」と感じているならば

まず解答の方法を丁寧に確認してインプットすることを、時間をかけて行うことをお勧めします。

十分にわかり切っていない間に、ドリル的なやり方で覚え込んでしまおうとするから

限界が出て来てしまうのです。

 勉強では「走り出したら何とかなるさ」という事は少なく

そういうやり方をしていると

「もう一度スタートに戻る」という

すごろくのようなことになってしまう方が多いと思います。

注意が必要だと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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