セールスの電話
私たちのようなサービス業をしていますと、電話でお客様とのやりとりをすることも多いため塾の電話番号などはもちろん公表されています。
教室が現在5つありますので
この5つの回線に毎日相当数のセールス電話がかかってきます。
その都度お断りをしていますが
一般のご家庭でも、同様のことは多かれ少なかれあるのではないかと思います。
ただ営業で回線を設けている以上これは致し方ないと、塾へのセールス電話については半ばあきらめています。
しかしB to B(事業者同志)のやりとりにおいても
とにかく電話を使用するということは
現在も一部の会社では盛んに行われているようです。
たとえば
何か業者の方と取引を行う際には、
今でも
1まず電話をして
2実際に面談と打ち合わせを繰り返し
3さらにメールを送り
4メールを送ったと電話をして
5FAXを流す
6FAXの確認の電話を入れる
というような不毛なやり取りを繰り返すことがあります。
昭和的なBtoB営業のスタイルと言えますが
大変時間の無駄になっていることも多いということが
今では各所で指摘されてきているようです。
実際、ネットで発注できるもので内容や仕様や価格もすべてウェブ上で確認できるのに
「まずお会いしてご説明を」と言われて
予定を設定したがるセールスの方が今でも本当に多くて
そのために時間を奪われるような気がしてしまうことがあります。
会社がそういう方針なのだと思いますが、セールスの方も大変そうです。
一度笑ってしまったのですが、
遥々片道1時間かけて打ち合わせに来て(もちろん早い時間に一度、直前にもう一度電話がきました)私が企画書を見て了解をしたら
すぐ会社に戻り、メールでそれ(同じ内容)を送ってきて
そのことを電話で「念のためにメールをしておきました。ご確認ください」
と知らせてきた営業の方がいました。
わずかお互いメール1本のやり取り(ラインなら返事まで数分)で済むことに、半日がかりの手間をかけているのを見て
「ずいぶん能率が悪いな」と思ったものです。
非同期コミュニケーションツールの台頭
そんな状況ですので
「電話などではなく、もっとやり取りを簡単に行えないだろうか」という要望から
非同期コミュニケーションツールが台頭してきたのは、当然のことでした。
非同期コミュニケーションツールとは
こちらから声をかけた時に即座に応答する、同期型コミュニケーションと異なり
返事はいつでも可能でやり取りができる形のコミュニケーションツールです。
ライン(LINE)のチャットのようなスタイルと言えばわかりやすいかも知れません。
返事をすぐに打たなくても大丈夫なため
仕事面での連絡でも絶大な便利さを発揮しています。
ビジネスユースとしてはスラックやチャットワークなども有名です。
青雲学院では以前からチャットワークとライン公式アカウントを、業務やお客様とのやり取りで使用しています。以前はスカイプなども使っていました。
電話と違って、お互いに何かやっている際に、突然それを中断されないというメリットがあります。
BtoC(一般のお客様相手のやりとり)では
もちろん電話は今も必須でしょうが(お客様から電話が来て迷惑なお店は存在しない)
BtoBの場合には
電話は次第に使用しなくなっていくのではないかと思います。
メールも今後使わない人が増えるのでは?
メールも非同期型のツールですが
今やメールは、一部のメール大量発信者によって
大変使いにくいものになってきています。
もともと開く手間や
手紙と同様に、前置きなども書かなくてはならないという面で、面倒なものではありますが
何よりも、どの方もそうかと思いますが
色々なメールが頻繁に来すぎて
重要なメールが埋もれてしまう事態がよく起こります。
私の場合大体平均で1日200通~300通くらい来ると思いますが
最近はアマゾンや楽天をかたる詐欺メールが急激に増えて
更に多くの通数が来ています。
まさに「メール送ったよ」とラインでお知らせをいただかないとメールに気付かなかったり、間違えて削除してしまう危険さえある状況です。
何かを注文したりした際のメール登録も、最初に「受信しない」の設定をしてしっかり断っておかないと、きりがない状態になってしまいます。
これは割の多くの方が感じて見えることかもしれません。
合理性を追求しないとどんどん大変になる
このメールのこともそうですが
私たちが処理しなくてはいけないことが
日々多くなってきている気がします。
新しい技術は日々世に出回っているのですから
便利で合理的なやり方はどんどん利用していくべきだと思います。
FAXや電話攻勢のセールスは、そろそろ無しにしてほしいと思っているのは私だけでしょうか。
また反対に、何かを注文する時に
「FAXを送ってください」と言われることがあるのは、今時BtoBの取引くらいですが
これも意外にも、結構あります。
そしてそういう場合に
「ラインか何か別の方法で書類を画像で送るとか、あるいはメールまたはウェブの申込フォームとかはないのですか」と聞くと
FAXしか受け付けてもらえない場合があったりして、二度驚くことがあります。
ごく最近もそんなやり取りがあったばかりです。
FAXも一応非同期型のツールではありますが
①紙面を作成する手間がかかること
②到達後の紙面保管の問題(送っているのに相手方の保管が悪くて「届いてない」と言われる事が時にあります)
③確実性の面で問題があること(よそへ行くべきFAXが結構舞い込んできます)など
他のツールに比べると、デメリットが多すぎる気がします。
世の中の技術が進んでいても、それに対する温度差があるのはわかりますが
それでも、そろそろオンラインの非同期のコミュニケーションツールが主流になって来るのは間違いないでしょう。
ビジネスの世界では、相手の立場にも立ち、より便利な新しい技術があればそれに移行していくという事が、やはりいつの時代も重要です。
ずっと昔電話やFAXが導入された当時、それは相手の方にも自分たちにとっても最も便利な最新のツールだったはずです。
だから導入されたのです。
だとすれば、時代が変わってより便利なものが出てくれば、それに移行していくのは
考えて見ればごく自然のことなのではないでしょうか。
実際に導入するかどうかは別として
一度新しいものについても試してみるということは、やはり必要なのではないかと思います。
今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。