情報量が多い方が正しい?
現代の私たちは、常に流れてくる大量の情報にさらされています。
すべてが正しい内容のものであれば良いのですが
偽情報がまざっていることも少なくありません。
そしてそれは、単に誤報というものもあれば
最初から私たちの判断を誤らせるために流された、故意の偽情報であることもあります。
誤った情報により私たちは
持っているお金や身体の安全、場合によっては生命に害を及ぼされることもあります。
真剣に嘘を見抜く力をつけるということが、とても重要なテーマになってきているのです。
情報操作や誤報道の傾向を見ていて、最近特に顕著な傾向があります。
それは、「誤った情報は、以前より意図的に大量に流されるようになった」という事です。
以前は隠すように「誤った情報を、正しい情報の間に織り交ぜて流す」と言う形が多かったのですが
最近では、明らかに根拠が薄弱な情報、それも公の情報を直接調べれば誰でも間違いである事が明白であるような誤った情報を
意図的に日常繰り返して報道することで、情報の受け手の誤解を生じさせる方法が見られるようになっています。
なぜこのようなはっきりとした嘘を報道で大量に流すようになってきているのか、その理由は不明ですが、ごく普通に誤った内容の報道を頻繁に見るようになってしまいました。
「マスメディア大丈夫か?」と心配になるレベルです。
具体的にどんな内容の誤りがあるかについては
今や動画サイトやSNSを見れば常時たくさん情報がありますので、そちらを参考にされるとよろしいかと思います。
「情報リテラシーをどう獲得して、この情報社会の中で皆さんが実際に身を守っていくのか」がテーマですので、その点にはここでは触れません。
意識的に疑問を抱かないと正しい情報を全くつかめない
このような状況がありますので、今や意識的に報道というものに疑問を持たないと
正しい情報にたどりつくことが出来ない事も増えてきています。
実際に、たとえばAという情報があるとして
以前は、テレビでは「A’」という少し違った内容の情報が流れ
新聞でも「A’」 ネットでは「A」 SNSでは「AとA’が混在」
という感じの情報の誤差があり、
それで少し違和感があって、公のデータをよく調べると
真実は「A」だったというような形で偽情報が問題とされたりしていましたが
現在ではテレビ・新聞で、「X」という情報が急に毎日繰り返し流されるようなことがあり、
SNSも大半が「X」という情報であふれていて
情報の多さから「X」は当然間違いない情報であると人々が感じているところ
ネット上の一部に「A」という情報が出回ってきたので、
「そんなことあるはずがない」と思って、それをよくよく調べてみると
公の情報は「A」であり「X」は全く間違っているというような形が結構多くなりました。
普通に疑いをもたずに過ごしていると
ネット上でもまったく真実に到達できないような状況が始まっているような気がします。
国の機関が正式に発表している内容や国会の答弁で正式に発表されている事実が
まったく報道上で正しく伝えられていないという状況が、現在実際に増えてきているということもあり
(ネットで調べてみてください。結構たくさんあります)
「みんなそう言っているから」と思って
報道をうのみにするのは、かなり危険なことになりつつあるようにも思われます。
誤った情報をベースに更に情報を重ねる
人は何か情報を受け取る時に
その情報のベースになっている前提情報については
多くの場合正しいと思って判断をしてしまう傾向があります。
たとえば
ブラックホールの大きさについて
仮に100という数字のデータが観測で認められたという情報があったとします。
これに対して誰かが「その情報は誤りで10だった」と言って
華々しく議論がされている際には
もはやブラックホールは、その議論を通じて
「存在している事が当然の前提」になってしまっていることに気が付きます。
(実際のブラックホールの存否の話ではなく、考え方の例として取り上げているだけですので、誤解しないようにお願いします)
最近の報道でよく見られるようになった手段に
このやり方があるように思います。
そもそも大きな誤った情報があっても
その情報を前提に詳細に細かい情報を積み上げていくために
大前提になっている誤情報については
「今更それを問題にするのはおかしい」という空気にしてしまっている場合があります。
こうなるともはや、何が正しいかどうかということが
全く藪の中に入ってしまうことになってしまいます。
それはそうです。
すべての事のベースが嘘なのですから、どこまでが正しいかなんてわかりようもないのです。
ではどうしたら、そういう積み重ねによる偽情報隠しに惑わされずに済むのかということになりますが
やはり、自分自身で疑いの目を持って
重要と思う事や
違和感がある情報などについては
1次的なソースや公の正しい情報を直接確認する事を強くお勧めします。
特に公的な情報については
公文書ということで作成者の責任が厳しく問われますので
いくら巷に偽情報があふれていても、それをそのまま公表することはありません。
どうしても世論を誘導したいと言う力がかかっている場合でも
「〇〇という考え方もあるが」とか「〇〇とも言われている」といったように
後で問題にならないような書き方をしてあるので
逆にそういう書き方をしてあれば、少なくとも
明言をしてしまっている報道機関の情報が、正確ではないということを知ることができます。
こんなに情報が曲げられて伝えられる事が多い状況が、今後は増えてこない事を切に願っていますが
少なくとも
「TVでコメンテーターが全員そう言っていたから」
などというのは、もはや情報の正誤を判断する基準には全くなっていないことは
十分意識する必要があると思います。
今後も皆さんのお役にたつ情報をアップしていきます。