【民主主義の限界】選挙の結果は市民の現実の姿を示すのか?

投票しない若者

 選挙に若者が行かないという話は

もうずっと以前から問題にされてきました。

若者でももちろんしっかり選挙に行くという人はいますが

年配の人と比べると格段に選挙にはいかないという人が多いようです。

民主主義を採用している以上

選挙に参加しないということは、自分の権利を放棄するとともに

一部の為政者に政治を思いのままにさせてしまう危険があることで、大変問題がありますが

現実には、なかなか投票率が上がりません。

 生まれた時から選挙権があるというのが当たり前の現代では

「何も自分が投票しなくても何も変わりがない」

「面倒だし、よく知らないおじさんおばさんに投票なんかしていられない」

というような気持の方もいるのかも知れません。

 そして、政治が安定していて民意をくむ政治が現実に行われているときには

それでもよかったのかも知れません。

しかし昨今の混乱した情勢の中では

投票率が低いという事は

私たちの生活へ政治による悪影響を無条件で許すきっかけとなってしまう危険があります。

 振りかえってみると

高度成長期の頃までは、投票率は結構高かったと思いますが

 すでにバブル景気の頃には

人々は自分の経済活動に夢中になっていたり、忙しかったりして

いつの間にか投票率が低下していたように記憶しています。

 もう30年以上前になりますが

私が初めて選挙権を得て投票に行こうとしていたら

「何で投票なんか行くの?」と複数の友人に言われて驚いたことがあります。

投票率の低下はそのころから始まっていたのだと思います。

テレビを無条件に信じる人たち

 選挙については

今やテレビや新聞と切り離して考えることができません。

なぜならば、一番しっかり投票に行くのは年配の人々であり

それらの人たちは

テレビや新聞に絶対の信頼を置いていることは

メディアの信頼がこれほど低下した現在でも変わっていないからです。

 選挙前には、イメージをアップするために様々な手段が採られ

普段何をやっているのかさえはっきりしない候補者たちが、急にメディアに登場し始めます。

 そして頼みもしないのに

「今回は〇〇党が圧勝する」とか

「〇〇党はピンチ」とか報道がされるようになります。

 一説によると

選挙直前に「A党が意外に票を伸ばしていない。このままでは」と報道すれば

人々はA党に票を投じ

「B党は圧勝」という報道をすれば

人々のB党への投票が鈍るというようなことも言われています。

 いわゆる浮動票が動くためと言われていますが

選挙というものが、そのような人気だけで左右されてしまうことがあるのは

タレント議員や名前の知れている二世三世議員が

どれだけ政治的能力が未知数でも、軽々と当選してしまうのを見ればはっきりしています。

まあ、選挙にお金がかかるということもあるとは思いますが。

テレビに出ている人が政治家になる時代

 こういうことから、実際にはテレビによく出ているということが

今や政治家になるための近道になっています。

テレビのキャスターやアナウンサー

テレビによく登場していた学者・タレント

テレビに出ているお笑い芸人・モデル

 政治家の息子や娘以外ではこういう人物が、次々に選挙で当選を果たします。

当然、メディアとは太いパイプがありますから

マスメディアが社会的に大きな力を持つのも当然と言えば当然でしょう。

今の選挙の問題点

 こんな状況ですが、状況自体に問題があるわけではありません。

政治を担う人たちが、それぞれ政治を行う能力を持っていて

市民のために役立つ政治をしてくれれば

市民にとってはありがたいことだからです。

 逆に政治の専門家で〇〇〇〇会で勉強をして、海外の大学で学んできたような人物でも

その人が市民のことを顧みなければ、市民にとっては何も価値はないでしょう。

 しかし最近の選挙において大きな問題になっていることがあるのを

皆さんはご存知でしょうか。

 それは選挙は適正に行われているが

選挙の結果は現実の民意を正確に反映できなくなっている

ということです。

なぜかと言えば

投票率があまりに低くなり

「半分近くの人が投票をしない」というような事もざらにあるようになってきて

残りの投票をした人たちの中のパーセンテージで

選挙結果が出るのですが

その割合がどんどん落ちて来て、それこそ全有権者の2割とか3割程度の支持で

選挙に勝ってしまうというようなことが起こっています。

 例えば知事選で

「〇〇氏が圧勝」と言うときに

結果をよく見ると

1位 棄権 57%

2位 〇〇氏 28%

3位 その他の候補者 合計で15%

というようなことが実際に起こっているのです。

(イメージです。数値は現実のものではありません)

選挙に行かないという事の弊害は、今や大問題になっているのですが

当然政治家はそれに触れることはありません。

なぜなら自分が選ばれるのは

そういう仕組みによってであることを知っているからです。

「投票をしない人が悪い」

正に正論で、誰も反論はできません。

 しかし角度を変えてみると

この状況こそが、今の市民の現状のレベルを選挙の結果が表しているという事もできます。

投票の権利があるのに

それを行使せず

為政者のやりたいままに任せて置き

陰で文句を言っているだけ。

政治が良くないのは、結局は自分たちのせいなのかもしれません。

投票率が低いと組織票が強くなる

 雨などで投票率が低下すると

団体で投票先を決めている組織票の力が強くなると言われています。

 私個人としては

投票をする際に自分の所属する団体の指示通りに

確認もされないのに

なぜ皆同じ人に投票できるのか

その点がまず疑問なんですが

選挙の世界では、そういう組織票が大変力を持っています。

 そして投票率が低い選挙では

必ず組織票を持つ団体の候補者が勝ちやすくなります。

実際、組織票を持つ候補者は、投票率が低いことを祈ったりすることもあるようです。

 こうなってくると

選挙もテクニックになってきて、投票をしないという人たちは

いいように利用をされているという事ができるかもしれません。

 もちろんそれが悪いわけではなく、完全に適法なのですが

それで本当に民意が適切に反映できていくのかどうか心配な所もあります。

勝てる選挙制度を政治家が変えるはずがない

 投票率を上げるなんていうことは

素人の私からすれば、実に簡単です。

ネットでフォームに記入をすれば投票できるようにして

スマホでも投票できるようにすればいいのです。

 年配の人は難しいでしょうから投票所もOKにして

ネット選挙を解禁すればすぐに投票率は爆上げするのではないかと思います。

投票に行かないという事の中には

多くの部分で

「投票所に行きたくない」という行動阻害要因によるものがある気がしますから

もちろん、それでも興味がなくて投票しない人はいると思いますが

方法を手軽にすれば、状況はかなり変わると思います。

 しかしご存知のように、ネット投票は頑として導入が拒まれ続けています。

結果が怖いのかもしれませんね。

市民の事を忘れないでほしい

 選挙報道を見ていつも思うのは、

当選した候補者が嬉しいのはわかりますが

そういう人が何か言っているのは、当選したときだけで

市民の為に何をしているのかが、一向に分からない場合があります。

メディアがそういうことは一切伝えないので、仕方がない部分もありますが

 例えば東京都であれだけ知事が専権行動を行っているのに

都議会議員がそれに対して何かブレーキをかける具体的行動を起こしているかどうかは

ネット上でさえわずかにしか伝わってきません。

 一部の方は大変頑張っているように伝え聞きますが

結果として知事の行動に対して、議会が何かをできたという事がほとんどないように感じます。

 政治家も私たち実業家と一緒で

「結果を出さなければ意味がいない」お仕事ではないかと思います。

 だとすれば、厳しい人権制約で営業の自由を奪われたり、行動の自由を奪われている都民のことを考えると

せっかく当選したのならば、都議会議員の方には、本当に現実に都民の方を向いた政治活動をして欲しいという事を、

元都民であった一人として、願わずにはいられません。


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