進化するデジタル環境
私たちを囲むWEB環境は刻々と進化しています。
日々利用するSNSはもちろん、プラットフォームもどんどん便利になっていっています。
ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、LINEなど人々をつなぐ媒体は驚くべきスピードで改善と新技術の導入が行われていますし
あらゆるWEB上の活動を一体的に管理できるグーグルアカウントを利用すれば、いろんなことが瞬時に可能になっています。
たとえば昔は、写真を撮ってそれをPC上で編集して何か発表に使ったりするには、保存のデジカメで媒体に画像保存をして、PCにアダプターを付けてそれを差し込んで、さらにPCには特別なソフトを必要としていました。
少し進歩して携帯で写真撮影ができるようになってもしばらくは同様であり、面倒だと感じる人は、自分の複数のアドレス間で画像添付のメールを送ったりしてPC上へ画像を持ち込んだりしていました。
しかし今では、グーグルアカウントを複数のスマホやPCの機種間で連携できるようにしてあれば、画像をクラウドに保管しておくだけでどこからでも利用できます。
またスマホ側でもアップルのクラウドに画像を上げておけば、PC上でもログインすれば即座に画像をダウンロード利用できるようになっています。
何かを行う際の手間が、本当に格段に少なくて済むようになっています。
WEBやPCに詳しくない人は世にたくさんいて、こういった便利なやり方を知らない人も実は多いのですが
様子を見ていると、次第にそういうタイプの方も楽にいろいろな事ができるようになっています。
おそらくもっと簡単に、もっとスピーディーにデータ移動などができるようにさらに進化していくのは時間の問題だと思います。
自分の情報管理
しかしこういう便利さの中で、私たちは無意識に自分の情報を提供していることに気づかないといけません。
最近は以前と異なり、情報提供に関しては「設定とプライバシー」などの形で自分でどこまで開示するかどうかを選択できるようになっていますが
こういった媒体アプリの特徴として
そのままで使うと、かなりの情報が自動で開示されてしまい、自分で手動でストップをかけないと知らないうちに多くの人に情報を見られてしまっているというようなことが起こります。
「みんな友達ができてうれしくないはずはない」
というようなアメリカンなお節介の気持ちがベースにあるのか
つながりが多ければ企業がより利益を上げられるからかはわかりませんが
どちらかというとシャイな日本人には、少しお節介な機能ではあります。
有名なのはLINEやフェイスブックなどの電話帳との連携で
たとえば「友達自動追加」なんてことが書いてあると、
何だか良さそうな気がして、つい許可を押してしまって
「自分の電話帳にあるすべての人にLINEのお知らせが行ってしまう」という事態になったりします。
かく言う私も、ずいぶん昔ですがフェイスブックで最初それをしてしまい
数十年前からの電話連絡先がすべて保存されていたので、あらゆる知人に「友達では?」が表示されてしまって、次々に連絡が来てしまいました。
良くも悪くもちょっと大変な事態になり、一度アカウントを消去してしばらくやめていました。
次に作成したときには、最初から色々プライバシー設定をしておいたので
友達は以前とは違って圧倒的に少ないものの、その反面安心して利用ができるようになりました。
またLINEでは当初からそういう情報を聞いていたので、十分注意して設定をしていたのですが、
ある時飲み会で泥酔していた際に、一緒にいた知人に「LINE教えて」と言われてうまくつながらなかった時、
「ここを押せば大丈夫」と言われ酔った勢いでつい押してしまったら、
それが何と「自動追加」で、その夜は大変なことになりました。
一気に酔いがさめたのを覚えています。
それだけではない
そういう事態はまあ、言ってみれば「知っている人に連絡が行く」というだけですので
ばつが悪いという程度のことなのですが、もっと問題なことがあります。
それは、SNS会社やプラットフォーマーは
あなたのすべての情報を握っているという事です。
用心深い人は、電話番号などは入れないといった措置を取っていたりしますが
およそWEB上で一度でも情報として上げたものは、周り巡り知られてしまう可能性があるということを知らなくてはいけません。
実名で登録をするファイスブックや実名の方が多いLINEでは、そもそも名前とデータが紐づけられるので
危険があるということは、昔からいろいろな指摘がされていました。
フェイスブックで「いまここにいるよ」的な投稿をすると、自宅が留守であることがばれてしまうとか、
あるいは、ある程度知名度のある人だとネット上の情報とフェイスブックが紐付けられてしまうことにも用心しておく必要があります。
でもこれとは違いインスタやツイッターが匿名の情報だからといって安心はできません。
管理会社が個人情報をミスで流出させるトラブルはしょっちゅう起こっており、そうやって流出された情報がWEB上にあるということは
それと自分の情報が、何らかのポイントから繋げられて利用されることだって可能性としてはありうるのです。
またgoogleのようなプラットフォーマーについては、
「何から何までグーグル先生はご存知」
最近ではそんな気になることすらあります。
たとえばスマホやタブレットを複数持っていて、全くgoogleアカウントにもアップルアカウントにもログインしていない機器においても、ログインしているスマホで何かアクセスするとすぐそれに関連した情報があらわれたりします。
アンドロイドとiPhone間でもそういったことは起こります。
詳しい仕組みはわかりませんが、情報取得についての何かがAIによって判断されているのかも知れません。
だから私は最初から
「元々すべてご存知だ」
そう思うようにしています。
そもそもプロバイダーは正式に情報をすべて取得しているのですから、WEBを始める段階で
「情報はやがて開示されるかもしれない」
そう思っておくべきかもしれません。
最近では各企業もそういうことを考えて、例えばグーグルテイクアウトのように自分に関する情報をすべて確認できるようなものも登場しています。
他のSNSにおいても同様な感じに、自己情報をコントロールできる手段を設けるようになってきています。
これらはバックアップのために利用する人も多いですが、何か不都合な情報がWEB上にないかということはぜひ一度確認しておくべきかと思います。
また全く新しい試みとしてDuckDuckGo(ダックダックゴー)のように個人情報を極力収集せず、管理をしたりしないことを前面に出すプラットフォーマーも現れました。
昨今のアメリカ大統領選での騒動を考えると、これは画期的なことだと思います。
情報社会を生き抜く
情報社会の進化は今後さらに拍車をかけていくことでしょう。
それは極めて便利な社会の到来を意味しています。
しかし、最近危惧されているように
お金の使い道がすべてWEB上で管理されてしまったり、
個人が何を望みどんな活動をしているかをすべて監視される状態が進み
それが適正と安全の名目の下、AIによって管理されるようになれば
個人の自由と言うものが、幻想になってしまう可能性すらあります。
AIの裏で人間がちょっと悪い操作をすれば、世界を支配下に置くことすら可能になる時代が近づいています。
そんな時代に重要となることは、いつも繰り返しお伝えしていますが
自分の情報についてそれがどう利用されるかについてしっかり把握して、情報というものに関する知識や高い意識をもつこと、つまり「情報リテラシー」を持つという事だと思います。
一度このことを改めて考えて見ることを強くお勧めします。