成績が上がらない原因は「準備の悪さ」
テスト前の対策学習は合理的に進めることが非常に重要ですが、これを上手くできる生徒は実際には少ないと思います。
その一番大きな原因は、「すべてをやろうとする」ことにあります。
気持ちはわかります。今度のテストでは今までにない良い成績を取ってと考えるのが普通で、そうするとすべてのことを対策しなくてはと思ってしまうのが人情です。
しかし、今の学校のテスト前の対策期間の短さやカリキュラムとの兼ね合いから考えると、直前の短期ですべてを回すことはなかなか容易ではありません。
現在一番合理的な方法は、普段の学習で荒削りに自分の弱点をつかんでおき、直前にそこを中心として対策を組み立てるというやり方でしょう。
これは暗記項目も同じで、直前に全部短期に覚えこむ戦略ではなく普段ある程度記憶を作りあげておいて、その上に直前期の暗記をのせていくというのがいいと思います。
定期テストが実力テストより振るわないという人は、準備の工夫を次第で定期テストで伸びる
定期テストの方が実力テストより成績が悪い生徒は多いですが、やはり見ていると良くない準備のやり方をしていることが多いです。
期日があってそれに間に合うように準備をするという能力は、社会に出ても重要になってくるので、やり方をマスターしていくことはとても重要です。
与えられた期間と自分のできることを比較して、ゴールから逆算してプランを立てるということを練習していかなくてはなりません。
そのためには客観的に自分がいったい何をすればいいのかを知ることが重要です。
そしてそれにはまず、対策が必要な所がどこかを自分で気づくことが大切になってきます。
対策の必要な所がどこなのかに気づく方法
対策の上手な生徒は、自分から「ここが心配なのでこういうプリントを欲しい」というようなことを言ってくることが多いです。
これは自分がやらないとまずい所がどこなのかを、その生徒がよく把握できているということだと思います。
しかし対策がうまくいかない生徒は、とにかく網羅して全部やろうとする傾向が強く見られます。
それで直前になってちょっと苦手そうなところをやらせると全くできず、「準備したのか」と聞くと、それまで他の自分ができるようなところをたくさんやっていて肝心の弱点部分の準備がほぼされていなかったりします。
ではどうすればこんな事態を防止して、自分の準備不足の所に気づくことができるようになるでしょうか?
これにはよい確認方法があります。
たとえばテストで自分が全体で7割くらいの得点(100点満点の5教科であれば350点くらい)をいつも取っているとします。
そういう生徒であれば、
①5教科でもしもテストになった場合に、7割取れそうにないのはどの科目か思い浮かべます。全科目になってももちろん構いません。
②それで7割取れないのは、どの単元が点が取れそうにないからなのか具体的に科目ごと順に想像してみるのです。
このやり方で想像をしてみると、
意外に自分が出来ないところが全部というわけではないこと。
苦手な所といってもまだ暗記できてないだけだからできない気がするのか
それとも考え方がよくわからないからできない気がするのかといったことが
次々と判明してきます。
こうして、自分が準備しなくてはいけない箇所がはっきりしてきます。
またテストから逆算して何をやっていくべきかも見えてきます。
対策の道筋が立ってくるわけです。
もし自分が5割くらいしかとれなければ、基準を5割にすればよいのです。
物事の準備がうまくできる大人や、テスト対策がうまくできる生徒にとっては、意識的かどうかは別として、これは必ずやっている想定シミュレーションですが
準備がうまくできない生徒は、こういう想定なしに対策を始めてしまっていることが非常に多いのです。
漠然と「良い点を取る」という意識だと、実は意外にどこが穴なのかはやってみないと気付かないことが多いです。
平板にどこもやっていこうとする生徒は、できない単元が途中で出てきて、急にあわててそこをカバーしようとしますが、その時には時間が足りなくなる事態が必ず待っています。
準備が間に合わない生徒はこういうやり方で失敗をしているのです。
このように、まず最初にどこを押さえるかをしっかり想定して決めることはとても重要です。
そして対策学習の鉄則と言ってもいいですが、「まず苦手なところをやる」ということも大切です。
今後も皆さまのお役に立つ情報をアップしていきます。