勉強の面白さを伝える仕事が教師の仕事
いろんなところで色々な先生の発言の内容を聞く機会がありますが、
「勉強なんて大変に決まっている」
「つらいのが当たり前」
「みんな頑張ってきた」
というような言葉を耳にすることがあります。
単に勉強の量ややるべきことの量の話であれば頷ける部分もありますが、
勉強の内容の話と言うことになれば、
かなり疑問だと言わざるを得ません。
「勉強は面白い」
教師の仕事って、そのことを生徒に伝える仕事じゃないですか?
勉強のやる気をなくしかけている生徒に
「勉強は面白くないけど頑張れ」
と言って頑張れると思いますか?
面白くないことを一生懸命できるはずはありません。
私は実際に学生の頃
「勉強なんて面白くないものだ」とか
「勉強なんて面白くないけどやっとけば役に立つ」
というようなことを平気で言う教師を何度か見ました。
世の中の現実を示したつもりなのかも知れませんが、その言動は教師としてはどうかと思います。
勉強が面白くないと思っている人が、勉強に好奇心を持って新しい未来を開拓していく人間を導くことはできないと思います。
少なくとも私には尊敬ができませんでした。
何よりも、面白くないと思っている人に勉強の面白い話ができるとは思いません。
なぜやる気がでないのか
生徒のやる気が出ないのには、
単に勉強内容がわからない場合から、
周りから過度に強制を受けてしまっていたり、
勉強以上に面白いことがたくさんあったり、
そのほかにもいろいろ理由があると思います。
しかし、本当に「面白い!」と感じる内容を生徒に示すことができれば、
どんな状況であっても必ず子どもは興味を示します。
そこは大人と違って純粋です。
いや、大人でもそうでしょう。
つまらない毎日が続いていると感じたときに、
ふと映画を見たら、その映画のストーリーがあまりに面白くて、ワクワクしてしまって一瞬で気持ちが変わったという経験は誰でもあるのではないでしょうか。
良いものは教育でも映画作品でも同じです。
生徒が気持ちを引き込まれてワクワクしながら勉強に心を向けていく、そんな指導を私たちは常に心掛けなくてはいけません。
たとえ生徒を取り巻く状況が大変なものであっても、それを理由にしてしまうのだけは避けたいものです。
生徒を勉強の世界へ戻すための方法
生徒が勉強を嫌がっているのは、興味を持てない状況に陥っているからです。
であれば、興味を持ってもらえる話をしてあげればいいのです。きっと生徒は勉強の世界に戻ってきてくれます。
失礼ながら、話が面白くない先生というのは、たくさんいます。
特徴としては、自分のことや自分に興味のあることを延々と話しているという点が挙げられますが、
生徒に興味を持ってもらうには、これと反対のことをしてあげればいいのです。
こんな状況でも、生徒が興味を持てることは何だろうか?
自分の話は果たして生徒のレベルにあった話なのか?また内容量が多すぎないか?
話のテンポは今の生徒本人にあっているのか?
面白くないので聞いていないのではないか?
最初のつかみで生徒に興味をもってもらうにはどんな話をすればいいか?
何か生徒を引き込める特別な具体例はないか?
教科書には乗っていない、話してあげるのに適した関連する興味深い話はないだろうか?
生徒にやってもらう問題は今の本人には多すぎないか?
ワクワクして問題を解けるようにするには、どのタイミングで説明を入れるべきか?
最初に「?」と思わせるのがいいか、それとも説明をしてから考えさせるのがいいのか?
生徒に対して指導をする際に考えてみるべきチェックポイントはたくさんあるはずです。
すべてを生徒の学習への興味という一点に絞って考え抜くのです。
それを考えておかないで、
「あの生徒はやる気がないから」
というのは教師の逃げでしかありません。
逆に「やる気がないのはあなたですよ」と言いたくなります。
もちろん私たちは万能ではありませんから、指導においてできないこともたくさんあります。
しかし、生徒のやる気のなさを嘆く前に
まず自分がやるべき努力を全部しているかどうか
冷静に振り返って見る必要があるように思います。
今後も皆さんのお役に立つ指導への考え方をアップしていきたいと思います。