よく見かけるのに意外に意味を知らない言葉
私たちは色々な所で漢字を目にしています。
動画やネットでは言葉を最初から音で知ることも多いので
読み方もわかっているのですが、
「じゃあ、どういう意味?」って言われると
「?」という事はありますね。
意味も分からずなんとなく使っている人も多いかも知れません。
今回はそんな三字熟語をいくつかご紹介します。
歳時記(さいじき)
よく風景や旅行などをまとめた動画などを見ていると
「〇〇の歳時記」などというタイトルや言葉が登場することが多いかと思います。
多くの人が歳時記については「折々のことを何かまとめたもの」のように思っているのではないかと思います。
「年中行事」ととらえている人もいるようです。
話している当事者同士そういう意味でお互いが通じ合えば、イメージとしては正しいので別に問題はないかも知れません。
元は年間の暮らしの百科事典のようなものだったという話もありますので・・・。
正確には「12か月の季語をまとめた書物」が「歳時記」です。
国語辞典や古語辞典の末尾に「歳時記」という名称で出ていることもありますので
興味がある人は一度見てみるといいかも知れません。
金字塔(きんじとう・ピラミッド)
よくスポーツの新記録が出た際などに
「〇〇選手は柔道界で不滅の金字塔を打ち立てた」
などという表現を使いますが
「金字塔」って何かと言えば
あまり説明できる人はいないのではないかと思います。
「金字塔」とは「後世に残るような偉業」のことを指す言葉です。
「きんじとう」と読むとこのような意味になりますが
「金字塔」にはもう一つの読み方があります。
それは何と「ピラミッド」です。「金」の文字に形が似ていることからこの読み方が熟字訓として使われているようです。
形から関連があるために単なる当て字ではなくて熟字(複数の漢字)全体で読みを示す「熟字訓」の一種です。
熟字訓についてはこれまでも何回も記事にしていますので、興味のある方はぜひお読みください。
試金石(しきんせき)
よく「これが新しい政府の試金石になるだろう」と言うような形で
「試金石」という言葉を耳にすることがあるかと思います。
おそらく多くの人が「金かどうか試すんだから、テストみたいなものかな?」というイメージではないかと思います。
これは実際にそれで当たりです。
「試金石」は「物の価値や人の力量等様々な面でそのレベルや実力を計る基準となるような物事」を言います。
簡単に言えばテストで正解という事です。
元々は、金などの貴金属の鑑定に用いる黒色の硬い石(石英)で、その純度を判定するものを「試金石」と呼び(別名、金 付け石/かねつけいし)
今も現場で使われているものです。
この石が金だけでなく一般に価値を判定する基準となる物事を指す言葉として、世間に通用するようになったのではないかと思います。
今回はよく目にするけれども意味を意外に知らない三字熟語を3つご紹介しました。
言葉は社会性のあるものなので、相手と自分のコミュ二ケーションや読み手に通用すればそれで十分目的は達することができますが
やはり本当の意味を知っておくと、使い方にも幅がでてきますね。
ぜひ参考にしてみてください。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。