平方根で混乱する部分
中3数学では平方根を学習しますが、平方根(ルート)は考え方が重要です。
今回は平方根の考え方(理論)の部分で、混乱しやすいところについて混乱しないためのコツをお伝えします。
平方根ではたとえば、こんな聞き方をされたときに
「あれ?どうだったかな」となることがあります。
正しいものに〇✖をつけなさい
①15の平方根は√15である。
②√49は±7である。
③√6は6の平方根である。
正解は 順に✖✖〇です。
①15の平方根は 2回かけ合わせると15になる数なので
+√15の他にー√15もあります。したがって正の平方根だけでは誤りになります。
②ルートと言うのは前回もお伝えしましたが、
2回かけ合わせるとその数になる数のことですから
√49は2回かけ合わせると49になる数です。
したがって正しいようにも思ってしまいますが
2回かけ合わせると49になる数には、負の平方根であるー√49もあります。
+√49=+7
-√49=-7
ということです。したがって√49=+7で±7ではないことになります。
③これらを見ると√6は6の平方根であるというのも誤りかなと思ってしまいますが
上記とは逆の聞き方をしているため、これは正しいです。
6の平方根は±√6
ですが
逆に言うと
+√6は6の平方根
-√6は6の平方根
であるわけです。
例えて言うと
日本には東日本と西日本があるので
「日本は東日本だけである」と言うのは誤りですが
反対の言い方をした場合には
「東日本は日本である」と言うのも
「西日本は日本である」と言うのも正しいのと同じです。
簡単そうで難しい
平方根が苦手になってしまう理由は
見た目簡単そうなのに途中で良くわからなくなってしまうことにあります。
前回お伝えしたように
考え方をしっかりマスターすることが重要で
よくそれを整理することが一番の近道だと思います。
④(-√2)2=4である。
これは✖です。
これも計算問題のように見えて、考え方をしっかりわかっていれば簡単な問題です。
ー√2は2回かけ合わせると2になる数(の中で負の数)なので
2乗するということは2回かけ合わせることなので
答えは2になるはずです。したがって誤りになります。
(ー√2)✖(-√2)=2
と言うことです。
このタイプの問題で混乱する生徒が多いことは前回もお伝えしました。
考える楽しさを味わう
計算ばかり念頭にあると平方根の学習はあまり面白くなくなるかも知れません。
たとえばこんなのはどうでしょうか。
⑤正の整数で平方根がないものがある。
答えは✖です。
正の整数の平方根と言うのは
〔 〕✖〔 〕=正の整数 となる数です。
〔 〕に入る数がすべての正の整数(自然数)についてあるかどうかと言うことですが、
順に言えば
1の平方根は±1(±√1)
2の平方根は±√2
3の平方根は±√3
4の平方根は±2(±√4)
5の平方根は±√5
と言うようにルートによってあらわすことができるので、すべて正の整数には平方根があります。
では、これはどうでしょうか。
⑥正の整数はすべて√(ルート)を使った数として表すことができる。
これは〇です。
正の整数=√〇 という形で表せるかどうかという問題ですが
順に挙げていくと
1=√1
2=√4
3=√9
4=√16
5=√25
というようにすべて表すことができます。
このような問題は、思考力が試される良い問題です。
こういう問題を考える事によって平方根というものの理解が進んでいきます。
また考える楽しさを味わうこともできます。
たくさん計算問題を解くことも良いですが
平方根の考え方をしっかり確認してくと良いですね。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。