【考える力】低気圧は上昇気流?冬の季節風はどこから吹く?

天気は生活に密接している学習

 中学の理科で天気の学習をします。

湿度や飽和水蒸気量などから始まり、雲ができる仕組みや前線の種類、気団の種類などもやり、かなり詳細な学習をします。

興味がある人にはたいへん面白い内容であり、またこれが理科の良いところですが、自分の生活に密着しているので、身の回りの自然現象について色々考える良い機会にもなります。

 しかしそんな興味深い内容を学ぶ理科の学習も、テストのためだと思って暗記学習に走ってしまうと、途端に広がりのないものになる恐れもあります。

天気予報には頻繁に登場する低気圧

 子どもでも天気予報を見たことのない生徒はおそらくほとんどいないと思います。

そして低気圧・高気圧という言葉は何度となく聞いているはずです。

普通に天気予報を中身まで見ていれば、低気圧が来ると雨が降る事はわかることが多いかと思います。

 しかし私の経験では、天気の学習の際に「低気圧って雨が降るあれだよ。天気予報でよく行っているだろう」と申し向けても、半数くらいの生徒しかぴんと来ません。

「あまり意識して天気予報も見てないんだな」という感想です。

私は中学校の時には屋外で活動する陸上部に入っていたこともあり、あるいは野外で遊びまわって少年時代を過ごしていたこともあり、知らず知らずのうちに「明日の天気は晴れかな?」というようなことに興味があったのかも知れませんが、それにしても半数位しか気づいていないというのは、少しぼんやりし過ぎな気もします。

低気圧は気流は上昇するのか下降するのか?

 そんな低気圧の学習の中に、「低気圧と高気圧はどちらが上昇気流を伴いどちらが下降気流を伴うのか」という学習があります。

ちょっと苦手な生徒が多い箇所で、多くの生徒が暗記で切り抜けようとしますが、こういうものは記憶復元のカギがはっきりした形でないため、何度も間違えて覚えてしまっている生徒も見かけるところです。

 しかし「低気圧では雨(雪)が降る」という単純な事実を知っていさえすれば、このような知識は覚えておく必要さえありません。

もしも低気圧で大気が下降気流を起こしているならば、地上から水蒸気が上がっていかずむしろ地上に空気が落ちていくわけですから、雲ができるはずがないからです。

雨を降らせるには雲が必要であり、雲ができるにはそこに水蒸気が上がっていなくてはなりません。しかしそれができるのは上昇気流だけなのです。

 ちょっと考えれば教えてもらわなくてもこれはわかることです。

考える力というのはこういう局面で発揮されるのですが、端から暗記しようと思って学習していると、そういう事に気づくこともないまま進んで行ってしまいます。

そしてそういう暗記型の学習は、人間の脳がAIとは違う以上、「正確に記憶を復元する」という意味においてはキャパシティーにも限界があり、当然限界があります。

でも考える力を持つことができれば、何十年経ってもその考え方を忘れるなんてことは意外に少ないのです。脳の中の回路が違っているのでしょうね。

冬の季節風

 同様の事をよく思うのは、社会と理科の双方で登場する「季節風」です。

海から吹くのか、陸から吹くのか、夏はどちらから、冬はどちらからと言うようなことを色々暗記していこうとして、多くの人がやはりここでも混乱をします。

 しかし「冷たい北風は冬の風」という知識は歌にもあり、あるいは色んなコマーシャルにも出てくる言葉なので、これも多くの子どもが知っている情報だと思います。

そうであるならば、北風が冬の風なら、日本付近は冬の季節風は北から吹くということです。

また北には大陸があるのだから、大陸を含む東アジアという視点で見ればそれは陸から吹く風ということがわかるのです。

 他に何も覚えておかなくても「北風」の事を知っていさえすればすべて解決するのです。

このように物事をまずあれこれ考えてみるという習慣は、学習が楽しくなるとともに不要な暗記事項を極端に減らしてくれるものです。

考えてみれば当然であらゆる科学は元々は人が自然界や人間社会を観察してその結果発展してきたのですから、世の中に考えるためのヒントはたくさん転がっているということです。

 自分自身を楽にするためにも、暗記をする前に「まず自分の頭であれこれ考えてみる」という習慣をつけていくことをお勧めします。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。


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