全力を尽くす
私たちが何かを頑張りたいと思うとき、集中してそのことだけに心を傾ける時があります。
そんな気持ちや様子を表す言葉を今回は2つ取り上げてみます。
言葉の隅々に全力を尽くす気分がみなぎっているような感じの言葉です。
全身全霊
全身全霊は「持っている力のすべてを使って」という意味の四字熟語です。全身が身体を表し全霊は心や精神面を表しています。
全霊というので「自分の守護霊も使うの?」なんて言う事も言われますが、どうなんでしょう?
それは誰にもわかりませんが、この言葉を使う場合には、それくらいの気持ちがある人もいるかもしれません。
もちろん霊というのは幽霊と言うわけではなく、この言葉では精神や内面を指しています。
使い方は「全身全霊を尽くして」とか「全身全霊で取り組む」という表現が多く見られます。
この言葉を聞くと、体の隅々や心のすべてがそのことに集中しているイメージがあり、前のめりで物事に取り組む様子がうかがえます。
しかし割と極端なニュアンスの言葉なので多用は禁物です。
「山田君例のプロジェクトどうなっている?」
「はい。今の所まだ見通しが立っていませんが、全身全霊で取り組む所存です」
「山田君今度の企画書はできているか?」
「はい。まだできていませんが、全身全霊を尽くしてがんばっています」
これでは逆に「口先だけ」と思われてしまう危険もありますのでご注意を。
粉骨砕身
粉骨砕身も全身全霊と似ていて、全力で物事を行おうとする意気込みを表せる言葉です。
粉骨砕身は「力の限りを尽くして一生懸命取り組む」という意味で、粉骨は骨を粉にして、砕身は身を砕いてということで、誠に凄いイメージの言葉ですが元は仏教用語のようです。
この言葉も極端な印象を持つ言葉です。
たとえば「今度の企画はわが社が倒産の危機が回避できるかどうかの瀬戸際だ。君のプレゼンにすべてがかかっているが、どうだ頑張れるか?」
「はい。今日から会社に泊まり込みで仕上げます。粉骨砕身の覚悟でやり遂げます」
というような場面ではぴったりの言葉ですが、
先ほどの全身全霊のように普段の場面で繰り返し使うと他人の信用を失うこともあるので、逆に注意が必要かもしれません。
ここぞという時に「『本気でやるぞ』という魂の叫び」という感じで使うといいですね。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。