【雲外蒼天】雲を抜ければ、そこには抜けるような青空が待っている。

蒼天(そうてん)

 「蒼天」と言う言葉があります。「蒼」は「蒼い(あおい)」と読めるため、蒼天の一番ポピュラーな意味は「青い空」という意味です。

漫画のタイトルやドラマや映画のタイトルなどでも使われているので、この言葉を耳にしたことがある人は結構いるかと思いますが、「具体的にどんな空なのかなあ」と思われていた方も多いのではないでしょうか。

「蒼い」と言う言葉自体には、「顔面蒼白(がんめんそうはく)」という言葉に見られるように、緑ががった青(元々は草木の青緑色)や少し暗い青という解釈もあるのですが、「蒼天」の場合には、いわゆる普通のブルーのイメージで良いようです。

 文字自体のイメージだと青と灰色の混じったような色の雲がある空のようにも取れてしまいますが、この言葉には「天にいる神・天帝」という意味があります。そういう由来から考えると「神々しい空」ということになるでしょうから、やはりブルーになるのでしょうね。

まあ受け取り方によっても違うでしょうが、テストに出るわけでもないので自由に想像していいんじゃないでしょうか。

 今回のテーマである「雲外蒼天」の言葉でも、雲を突き抜けてその上に出たときに広がる「突き抜けるような青い空」の意味で使われているので、最近一般に言われている「蒼天」の空はそういう感じなのだと思います。色々なタイトルでもおそらくそういうイメージをもって使われているように思います。

雲外蒼天(うんがいそうてん)

 さて、その「雲外蒼天」ですが、この言葉は座右の銘として言われることがある四字熟語です。いわゆる故事成語ではなく、我が国でわりと最近使われるようになった言葉のようです。

「雲外蒼天」の意味は、試練を乗り越え努力すれば明るい未来を見ることができるというものです。雲(試練)の上には必ず青空(明るい未来)があるということです。

だから「蒼天」は私の解釈の中では「突き抜けるような青い空」でなくてはいけなくなっているのです。

同じ意味を表す似た言葉として「雲外青天」という言葉もありますが「蒼天」の方がやはり何か神がかっている感じがして重みがある気がします。

私たちは何か障害や壁に突き当たると、そこから先には進むことができないと感じてしまいがちですが、ほとんどの場合その先に何らかの解決や障害の終わりがあるものです。

それが必ず今の自分にとって最良かどうかはわかりませんが、とにかく「その先」の未来は間違いなくあるのです。この言葉はそのことを示していると思います。

壁があると思ってそこで止まったり後戻りしてしまえば、「その先」の風景を決して見ることができません。それは大変惜しい事です。

この「雲の上には青空がある」という「雲外蒼天」の言葉は、「突き抜けて『その先』を見ればよいのに」という神の見地からのアドバイスが隠れているのかも知れません。

そして障害を突き抜けるという事は、それ自体が意味のあることなので、たとえその先の未来が予想と違っていたとしても、それは自分にとってむしろ進路変更ができて良かったりするのかも知れません。

「突き抜ける青い空」をそういう意味で受け取ると、この言葉には更に深い意味を感じることができると思います。

言葉の解釈は楽しいですね。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

 

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