なぜ考えずに靴下を履けるのか?
私たちの意識というものは、大変不思議なものです。
そもそも脳の物理的現象で意識が存在するのかどうかさえ、まだ科学的には解明がされていません。
脳とは別の場所に意識があり、脳はただの受容器(端末)に過ぎないという理論も、すでに科学(量子力学)の世界では研究がされ始めているようです。
私たちが普段思考をしているベースになっている、いわゆる顕在意識については、自分が普段活動している範囲内にあるため、イメージをしやすいと思いますが、
潜在的に意識があると言われても、何だかイメージをするのは難しいのではないでしょうか。
割と分かり易い話としてこんな例があります。
あなたが幼児の時代には、シャツのボタンをするようなことはもちろん、靴下1つ履くのもなかなかむずかしかったはずです。
しかし親や周りの人に教えてもらって、たとえば「まず靴下を両手に持って」「穴の開いている方を足の先にあてて」「そこへ足を入れていく」「同時に靴下を順に足に上げていく」などど一つずつ手順を学んだはずです。
そして最初はそれを一つずつ確認して、しっかりと顕在意識に記憶を刻み込ませて、ようやく靴下を履いていたはずです。
でも今あなたは靴下を履くのに、このような手順を一々頭で考えなくても、何かやっていたり人と話をしながらでも、半ば自動的にそれをすることができるはずです。
言うまでもなく潜在意識の働きでそういう事ができるわけで、分かり易く言えば、潜在意識に靴下の履き方というマニュアルがしみ込んでいる状態です。
実は知らない間にあなたは過去に靴下を履くことを覚えた頃、どこかの時点で「靴下を履くのに一々顕在意識による確認は不要とされる状態」を設定していたということでしょう。
潜在意識の力
潜在意識の力については、最近いろんなところで話題になっていて、動画などもたくさん出ています。単に一般科学的なアプローチのものから、脳科学的なアプローチのもの、スピリチュアル的な面を強調するものなど非常に多くの見方があります。
過去にも潜在意識についての記事を上げていますので興味のある方は是非お読みください。
このように今や多くの人が気にしている潜在意識ですが、意外に自分自身において潜在意識を活用しているという方は少ないのかもしれません。
私は何と言ってもまず一番の潜在意識の活用は「目覚まし」です。
皆さんも体験したことがあるかもしれませんが、たとえば6:45に起きなくてはいけないときに目覚ましが鳴る6:45の一分前の6:44に目が覚めるということがあります。
最初は目覚ましのなる前兆で何か振動があるのかと思ったりしたものですが、しばらく経つと、これはどうも自分自身の力で目が覚めるようだと気が付きました。
そして何と寝る前に目覚ましをかけない、つまり寝る時間を見ていないときでも不思議な事を1分前に起きることができることが分かりました。
だから私は出先で疲れたときに車で仮眠をすることがありますが、いまから15分後に起きると自分に伝えると、本当に14分後に目が覚めます。
何もこれは私が特殊能力を持っているからではないと思います。皆さんもやってみてください。コツは「自分に言い聞かせること」です。目覚ましはかけてもいいですが、目覚ましを当てにする気持ちが大きすぎるとうまく行けないかも知れません。
もちろん遅刻してはいけませんので、そういう危険のないお昼寝とかでやってみると良いと思います。
潜在意識が忘れ物を教えてくれることに気づいた。
割と最近のことですが、潜在意識というものは、どうも人に忘れ物を教えてくれるのではないかということに気が付きました。
青雲学院は5つ教室があり、それらの教室に行く際に本部校によって持ち物をそこから準備して各教室へ移動するのが日課なのですが、たまに本部校から持っていくのを忘れてしまう事がありました。
それは運ぶものが金庫や倉庫に入っているため、逆にうっかり移動を忘れてしまうというような原因によるものだったのですが、
何も考えずに本部校でうろうろしていると、決まってその「今日運ばなくてはならない物」のある場所に自分が立っていることにある時気が付きました。
意識して「これを持って、ああ、あれも持っていくんだった」と考えている時はもちろん忘れ物はしませんが、割と暇な日などには、なんとなくうろうろする割にすぐ出発してしまいそうになり、それで忘れ物をしやすくなっていたのですが、
何度かそういう偶然に会ったので、「ひょっとしてこれは、潜在意識が自分に教えてくれてる?」と思い始めました。
そしてその後も確かに、「出口まで来て、何となく気になることがあって、そちらに戻って歩いていったら、今日持っていく物が入っている書庫があった」というようなことが続いていました。
おそらく潜在意識が「おいおい。これがあるだろ」と私に働きかけてくれているのだと思います。
不思議な話ですが、自分で気づかないでこういうことは意外によくあるのかもしれません。
あまりに渋滞なので仕方なくゆっくり車を動かしていたら、偶然信号待ちで歩道にを歩く10年来の友人と出会ったなどという話がありますが、これなどはおそらく潜在意識が知らせてくれたのではないかと思います。
そう思うと何か自分にとって良い方向でこの潜在意識を使える方法を考えてみるのも、また面白いかも知れません。
何せ、潜在意識の主は自分自身なので、必ず協力は惜しまないはずですから。