内申点が上がらない
受験制度は県により異なり、また受験の形態によりさまざまです。
内申(評定点)の制度についても
公立高校受験の場合に、3年生1年間の総合評定(通常1月に出されます)が受験で評価される場合もあれば
3年生の12月までの評定(2学期評定)が評価される場合もあります。
また1・2年生時の評定を数字として加味する場合もあれば、評定点は3年次のみ判断する場合もあります。
私立高校受験の場合は、受験の時期が早いため多くは12月(2学期)までの評定が判断材料になることが多いと思います。
今回は、いつもと異なり少し話を絞り込んで「中3受験生が12月の内申が思ったより上がらず、1月の総合評定で内申点を上げなくてはいけない場合にどうしたらいいのか」についてそのコツをお伝えしたいと思います。
(*既に2学期末で受験への判定が出てしまった方は、送付する評定点を変えることはできませんので、今回のお話の対象ではありません。受験本番へ向けて得点力をつけていくことになります。その方法についてはまた稿を改めますのでご期待ください)
内申点が上がらない理由
3年生になってかなり自分では頑張ったつもりなのに、内申点が一向に上がってこない場合があります。
その理由としては、
一番多く考えられるのは、定期テストの成績にのみ目が向いてしまっていることです。
内申点を上げるには
①定期テストの得点の他に
②普段行われる小テストなどの評価(実技科目の場合には実技テスト)
③課題の提出状況(提出しているか+内容もしっかりやっているかどうか)
④授業時の発言などの活動状況
が判定基準となると思われます。
これについては以前記事にしましたので
詳しくはこちらをご覧ください。
定期テストの他にも判断材料はたくさんあるのです。
一生懸命成績を上げる努力をしてきたのに
しかも定期テストもまずまず得点できたのに
内申が変わらなかった場合
総合評価では、あと少しの所まで来ている場合がよくあります。
だから「一生懸命やったのに上げてくれなかった。先生がおかしい」
と嘆く前に
1月の学年末テスト(総合テスト)まで
もうひと頑張りする意義はあるのです。
たとえば
学校の先生が4をつけるのに、先生自身の基準(定期テストだけでなくすべてを総合した評価点)で70%以上の得点を想定したとします。
ここではわかり易く 定期テストの得点とそれ以外の得点を100点ずつとして計200点で評価をするとしてみましょう。
1学期に定期テストは67点 二学期は78点だったとします。
この場合にテスト以外の点数が、1学期60点、2学期60点だとすると
総合では1学期127点(63.5%)、2学期138点(69%)ということになり
70%にはあと少しになっているのです。
テストの点は上がっていますが、それ以外の事項があとわずかになっていて上がっていないとすると
たとえば仮に総合(1月判定)では
定期テスト85点、それ以外が70点を取ったとすれば
年間総合でも
定期テストが計230点 それ以外が計190点 合計420点でちょうど70%に達します。
ほんのちょっと頑張れば
1学期3 2学期3 であった内申点を年間評定4にすることも可能なのです。
実際にもこういう通知表(内申推移)を現に見ることは結構あります。
それもこれも
2学期に頑張った効果がでているためであり
それを背景に年間の評価を上げてもらえる可能性があるということです。
意外に学校の先生は真実を言っている
一生懸命頑張って定期テストの点を上げたのに
一向に内申が変わらない時
生徒も保護者も
「何で努力が報われないのだろう」
と思ってしまいがちですが
このように努力は数字として、着実に残っている場合が多くあります。
そして保護者面談や
普段の学習時に
学校の先生は、このことを示唆することを言う場合が結構あるように思います。
「次のテストで80点以上取ればいけるかも」とか
「提出物をとにかく遅れずに出しなさい」
というのは先生が発信する大きなヒントであることも多いのです。
それに対して
「やったって上げてくれないから」と思って
努力を辞めてしまえばそこで上がる可能性はゼロになっていまいます。
だからよく考えて
もうひと頑張りしてはどうでしょうか。
意外に上手く行くこともあると思います。
まだ勝負は終わっていません。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。