【疑問を持つ力】知っていますか?「水と空気でできる食べ物」

なぜ当たり前の顔をする?

 「光合成」という言葉を知らない人は、あまりいないと思います。

大人になると忘れてしまう人が多いと思いますが、

小学校でも、中学校でも学びますし、

高校でも生物を選択すれば、「光合成」が出てきます。

 「光合成」は、緑色植物の場合簡単に言うと

植物が光を浴びることにより、その葉にある葉緑体で

水と二酸化炭素から、酸素を生み出すとともに炭水化物を合成する作用です。

難易度の差はどうであれ

小学校でも、中学校でも、高校でもこの基本知識については変わりません。

授業でも個別指導でも、この仕組みを必ず説明します。

 復習型指導の場合は、すでに学校で習ってから教えるのでわかるのですが

予習型指導で光合成について指導した時に

「一生懸命仕組みを覚える生徒」

「何だかよくわからない顔をしている生徒」

「図を真剣に書いている生徒」

生徒ごと様々な反応をする生徒がいるものの

「不思議そうな顔をする生徒」は、実はあまりいません。

どちらかというと当たり前の顔をして、聞いていることが多いと思います。

でも「当たり前」じゃないですよね。

この話。

凄いことだと気づけない

 生徒が指導を受けてすぐに、光合成の理論を一生懸命覚えようとしてしまう態勢が良くないのかもしれません。

話の内容をよく吟味して味わってから、「覚える」という段階に移行していくべきなのに

「①話を聞き ②それを覚えて ③演習して」

というベルトコンベヤー式の流れ作業のような学習の流れを、自分で作ってしまっている生徒が多いことは実に残念です。

 詳しく「これ凄いことなんだよ」と直接説明をしないと

いや、直接説明しても、

偉大な自然界の営みについて感動を受けることは、なかなか無いように見受けられます。

道端に生えている草が光を浴びれば、水と空気(二酸化炭素)だけで

炭水化物という栄養のある有機物を創り出すことが出来るのが、光合成です。

 私たち人間はもちろん生身では、有機物を生み出すことはできません。

だから、栄養のある有機物を食べ物として摂取して生きています。

 そのことから考えると

「光合成」は

人間の立場から勝手に言えば

「水と空気だけで食べ物ができてしまう」ことであって、

人間にとっては正に有り難い魔法なのです。

これを不思議と言わずして、何を不思議と言うのでしょう。

 でも実際は、話を聞いても多くの生徒は、

これを不思議とは思えないのです。

 しかしこの事の方が、本当は不自然な事だと私は思います。

子どもたちは、「学んで考える」という本来の勉強とは違う

「別の何か」をやってしまっているのではないでしょうか。

好奇心は考える事から生じる

 好奇心というものは

「何となく世界の物事を見渡していれば生じる」というものでもないようです。

ちょっとしたことでも

「なぜかな」とか「これは他とどう違うんだろう」という疑問を持って

物事をよく考えているうちに、自然と湧き上がってくるのが、好奇心のようです。

 だから、受け身で

「教えられたことを何となく覚えていく」という学習では

なかなか「不思議だな」と気が付くこともないのかも知れません。

 でも、「光合成」のような、

この世界の魔法について

ただの暗記事項にしてしまうのは、あまりに惜しい事です。

 勉強を、退屈な作業にしてしまわないために

学ぶことをただの暗記と考えず、まずは「ゆっくり味わって楽しむこと」をお勧めします。

 そういう意識が、きっと好奇心を生み出し

そのことで

いずれ、この世界にあるたくさんの「素敵な魔法」にも、気づくことができるようになるのだと思います。

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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