言葉はどこから?
私たちが普段使っている言葉については、
あまり意識をすることがありませんが
古来から我が国で使われていた「和語」や、中国から渡ってきた「漢語」など色々なものがあります。
「やま」や「かわ」など現代では訓読みをするような言葉が「和語」にあたりますが、
生徒たちは、そもそも訓読みと音読みの区別があいまいです。
音訓の一つの判別の仕方としては
「読みから意味がわかるかどうか」というような判別法があります。
「やま」と言えば実際の山の意味が私たち日本人にはわかりますが
「サン」と言うだけでは山のイメージが浮かびません。
だから「やま」が訓で「サン」が音になります。
ただあくまで一つの方法であって、これだけでは判別が難しいものもたくさんありますので、その点は注意が必要です。
音と訓の見分けについては悩んでいる人も多いので
また稿を改めたいと思いますが
どこの国でもそうだと思いますが
言葉の由来について考えるのは、自分の国の文化のルーツを知る事でもありますので
大切なことだと思います。
外来語と和製英語
「言葉の由来」の中でわかり易いものとしては、外来語があるでしょう。
そして外来語と言うと、まず思い出すのが
テーブルとかニュースなど、英語がカタカナ表記になった言葉です。
そのため小学校で外来語を学習する時に
多くの生徒が
「カタカナ語=外来語」と思い込んで
テストのひっかけ問題に見事にひっかかります。
たとえば、有名な所では
「ホッチキス」があります。
これは実は、外来語のジャンルに入る言葉というよりも人名です。
ベンジャミン・バークリー・ホチキスという銃器を設計していた人物が、一説ではホッチキスの発明者とされているため、この呼び名が一般的になりました。
実際には英語では、「ステープラー」と呼ばれています。
ホッチキスは日本独自の呼び方のようですね。
日本語だと思っていたら外来語
逆に「日本語だと思い込んでいたら外来語であった」という例もあります。
ビン ボタン ネジ
この中で外来語が1つありますがわかりますか?
答えは「ボタン」です。「ボタン」は、ポルトガル語に由来する言葉です。
ビンは瓶という漢字で書ける言葉ですし、ネジも、あまり書くことはありませんが漢字で螺子と書くことができます。どちらも外来語ではありません。
このような言葉の由来は
知らなければわからないものですが、
知っているとためになる面白い豆知識です。
そして外来語の中には、到底外来語だとは思えないような言葉もあります。
たとえば
「かっぱ」
河童ではなく、あの雨の日に着る「かっぱ」ですが
この、雨の日の方の「かっぱ」には
「合羽」という漢字さえあるので
当然日本に古来からある物と思ってしまいますが
実はこれも、ポルトガルからやってきた外来語です。
来日した宣教師が着ていたそうです。
ちなみに河童は日本の妖怪ですので、英語でも kappaです。
一番有名な外来語
勘違いしやすい外来語で
たぶん一番有名なのはこれではないでしょうか。
ご存知の方が多いかも知れません。
それは「たばこ」です。
今はどうか知りませんが
昔はたばこ屋さんの看板にtobaccoと書かれていて
子どものころは不思議に思ったものです。
この文字を見てわかるように「たばこ」はポルトガル語由来の外来語です。
漢字で「煙草」と書くこともできるので、当然元々日本にある言葉だと思ってしまいますよね。
このような言葉の由来を知ると、何だか得をした気分になりますが
それこそが学ぶ楽しさというものかも知れません。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。