【意外に知らない漢字】「あいつ」って漢字でどう書くの?

意外に漢字を知らない

 私たちは日々何かを書くときには漢字を使います。

また日常的に漢字を読んでいますから、よほど漢字に抵抗感がある人以外は、日常で漢字が読めなくて困るという事はそんなにありません。

でも、よく使っているのに漢字で書くことがない言葉というのもあります。

たとえば「あいつ」

文章で書く事は稀だと思いますが、会話ではよく出てくる言葉ですね。

しかし漢字をご存じの方はおそらく少ないのではないでしょうか。

彼奴

 「あいつ」を漢字で書くと「彼奴」になります。

「あいつ」というのは堅い言葉で言えば「彼(かれ)」ですのでまず「彼」の漢字が入っています。

そして「あいつ」は少しフレンドリーな言い方ですから「奴(やつ・語源はやっこ)」という文字を使ったのでしょう。

 「あいつ」という表現には、①第三者を軽蔑した感じのイメージと、②親しみを込めた感じのイメージがあります。友人同士でそこにいないもう一人の友人を指して言うような場合は②ですね。

彼奴の別の読み方

 「あいつ」=「彼奴」ですが、「彼奴」には別の読み方もあります。

まず少し古めいた読み方で「あやつ」という読み方があります。意味は「あいつ」と同じですが①の軽蔑を込めた意味で普通使われているようです。

そしてさらに「きゃつ」という読み方もあります。

この「きゃつ」という読み方はあまり聞いたことがない方もいるかもしれません。意味は「あいつ」にかなり近く①②双方の意味がありますが、「あいつ」が女性に対しても使われることがあるのに対して、「きゃつ」は男性のみに使われます。

 私は、中学生時代に江戸川乱歩の推理小説を読んでいて、この「彼奴(きゃつ)」という表現を知りました。当時まだ「彼奴(あいつ)」という事をよく知らなかったので、しばらく「彼奴」を「きゃつ」と読んでいましたが、友人にその言葉を話しても誰も「何それ?」という顔をしたのを覚えています。

 今会話で「きゃつ」という言葉を使う人はほとんどいないでしょう。でもなんとなく推理小説の世界に登場する犯人に対しては「あいつ」より「きゃつ」の方が犯人っぽいと感じるのは、私が江戸川乱歩の世界にはまり過ぎたせいでしょうか?

 このように意外に知らない書き方読み方をする言葉が身の回りにもあるものです。

皆さんも探してみてはいかがでしょうか?

今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。

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