富士山を上から見ると
富士山は日本の象徴ともいえる山で、実に美しい形をした山です。
その稜線は素晴らしい曲線美を誇り、自然にできたとは思えないような景観です。
時々訪れたくなるのは、おそらく私だけではないと思います。
見て癒されるだけでなく、何か前向きで壮大な気持ちにさせてくれる山ですね。
ところが、富士山を上から見ると、写真などでは稜線をうかがわせる線を見て取ることが可能なものの
単なる地形図では、それはただの円形に過ぎません。
地図をよく読み込める人であれば、ああ「これは素敵なカーブだな」ということを等高線から判断して感じ取ることも可能でしょうが、普通はまず無理です。
横から見るのと上から見るのでは大違いと言ったところです。
見る角度で物事は大きく変わる
インドには古くから伝わるジャイナ教という宗教がありますが
その教えの中で相対主義を語った説話があります。
目の不自由な人たちが象を触ります。
尾を触った人は「綱のようです」と報告します。
牙を触った人は「パイプのようだった」と言います。
鼻を触った人は「枝のようです」と言います。
腹を触った人は「壁です」と言います。
それを聞いて王様は
「あなたたちは全員正しいことを言っている」
と言ったそうです。
物事は見方次第で様々にとらえられることを教える話だとされます。
1つの角度から考えると難しいこともある
学習においても同じことが言えます。
歴史の学習で,日清戦争の講和について
「清から台湾・澎湖諸島・遼東半島を割譲され、また巨額の賠償金を得た。条約名が下関条約」といったことを学んでも中々ピンと来ないことがありますが
日露戦争のポーツマス条約はどうだったか
第一次大戦のベルサイユ条約はどうだったか
第二次大戦のサンフランシスコ平和条約はどうだったか
というような比較対照できるものと照らし合わせて覚えていこうとすれば、思っていた以上に
忘れない記憶になります。
数学の関数などでも
比例 y=aX
反比例 y= a / x
一次関数 y=aX+b
二次関数 y=ax2
について、その都度全く新しいことだと思って学習するのではなく
たとえばどの関数も
「基本は代入で解答が出る」「どれもそこは同じだ」
ということに気づけば、一気に楽勝ムードにすることができます。
これがいわゆる横断的学習ですが
普段から「前にやったことと何かつながりがないかな?」と思って学習をするだけで、こういう事には自然と気づいてくるものです。
富士山も象も、見方を変えるだけで全く変わったように
学習も、ちょっと角度を変えてみるだけで、劇的にやさしく感じることはよくあります。
ぜひお試しください。
今後も皆さんのお役に立つ情報をアップしていきます。