【永遠の四字熟語】「千秋万歳」「一日千秋」「千秋万古」はなぜ「秋」を使う?

千秋万歳(せんしゅうばんざい・せんしゅうばんせい・せんしゅうまんざい)  千秋万歳はあまり聞いたことがない人も多いかも知れない四字熟語ですが、「きわめて長い歳月」を表すことばです。イメージとしては永遠を想定するような言葉です。 長寿を祝ったり祈念するようなときに使われます。「千」「万」は非常に大きい数という意味、「秋」「歳」は年を表しており、「千年、万年という非常に長い年月」... (続きを読む)

【全力を尽くす四字熟語】「全身全霊」「粉骨砕身」

全力を尽くす  私たちが何かを頑張りたいと思うとき、集中してそのことだけに心を傾ける時があります。 そんな気持ちや様子を表す言葉を今回は2つ取り上げてみます。 言葉の隅々に全力を尽くす気分がみなぎっているような感じの言葉です。 全身全霊  全身全霊は「持っている力のすべてを使って」という意味の四字熟語です。全身が身体を表し全霊は心や精神面を表しています。 ... (続きを読む)

【ああ勘違い】「人の噂も〇〇日」「袖擦り合うも〇〇の縁」「命あっての〇〇」正しいことわざを知っていますか?

間違いやすいことわざ  ことわざは、古くから言い習わされてきた教訓や風刺のような内容を、短い言葉で表すものです。  実にたくさんのことわざがありますが、普段そんなに使うわけでもないため、多くの人が、かなり勘違いして覚えていることがあるように思います。  以前慣用句の記事で書いた「情けは人のためならず」の意味の取り違えなどは、その代表例ですが https://wizzse... (続きを読む)

【英語のことわざ】「覆水盆に返らず」It is no use crying over spilt milk.「覆水って何?」「盆って?」

英語のことわざ   高校英語を学習すると、英語のことわざというものがたまに出てきます。 一番参考書などでもよく見かけるのは 「覆水盆に返らず」It is no use crying over spilt milk. というものです。 私が、高校英語で最初に覚えたのもこのことわざですが、そもそも「覆水盆に返らず」という日本語のことわざ自体が、 生徒たちに... (続きを読む)

【学校制度】この国はいつまで子どもたちに夏休み明けの憂愁を味わわせるのだろうか。

9月初めの憂愁  夏休みが終わり9月になると、小中高生たちは新学期が始まり学校生活を再開することになります。  同時に、学校へ行くことに抵抗があったり、誰かのいじめにあっている生徒たちにとっては苦難の時期が訪れます。 そしてそうでなくても、様々なプレッシャーを先生や他の生徒、あるいは学校の雰囲気自体から受けることに感受性が高い生徒は、学校に行きたくない状態になります。 ... (続きを読む)

【identity】「テセウスの船」のパラドックスと人間の同一性の関係とは?

同一性  私たち人間一人一人は、もちろん「山田君」「藤木さん」というように個人個人を特定することが可能で、 同姓同名の人がいても、「世界に同じ人間など存在しない」ということはわかりきった真実です。  しかし、それはあくまで私たちが普段暮らしているマクロの物質世界での事で、ミクロの世界においては、決して簡単な話ではなくなります。 というのは、私たちの体を構成している... (続きを読む)

【思考力】「考える力」と言われるものの正体

考える力  よく学校教育でも「考える力をつける」とか「思考力が問われる問題」というようなことが最近は言われるようになってきました。 「考える力」を付けるということは教育として極めて重要で、むしろそれさえつければあとは何とでもなるという位のものですが、 我が国の教育では看板としては「考える力」を重視と言いながら、受験では丸暗記する力を試す問題がほとんど出題されるという、偏ったやり... (続きを読む)

【傾聴力】「人の話を聴く」という能力

すれ違い 「おーい八っあん。はなちゃん見かけなかったかい?」 「大作!お前この間、おれんちに来た時に酒1本くすねやがっただろう」 「いいや、そんなことしないよ。八っあんが一人で全部飲んでいたじゃないか」 「それより、はなちゃんがここを通らなかったかい?」 「このおれが言っているんだ。まちがいはねえ。お前が泥棒だ。大作」 「ちがうってば」 「俺の酒... (続きを読む)

【やり方間違えていませんか?」「木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ)」

どうすれば目的を達成できるのか?  木に縁りて魚を求む(きによりてうおをもとむ)という言葉があります。 これは、方法を誤れば目的は達成できないということを表す言葉です。「木に縁りて」とは「木によって」つまり「木に登ることで」という意味で、木に登ることで魚を取ろうとするということは無駄であるということを示しています。 この言葉は『孟子』梁恵王に出てくる故事が元になっていま... (続きを読む)

【故事成語】勉強には「先んずれば即ち人を制す」が効く。

先んずれば即ち人を制す  故事成語に「先んずれば人を制す」という言葉があります。  これは、漢の高祖劉邦と天下を二分して争った項羽の事を記した「史記」の「項羽本紀」に出て来る 「先即制人、後則爲人所制」「先んずれば即ち人を制し、後るれば即ち人の制する所と為る」から来ています。 「人よりも先に何かを行えば有利になり、後から行えば他人が有利になる」という意味の言葉です... (続きを読む)